草津の景色は紅葉というより雪。降ってはいなかったけれど、けっこう寒い。
バスターミナルで地図をゲットしてまずは西の河原公園へ。読み方は「にしのかわら」かと思いきや「さいのかわら」らしい。不吉だこと。
途中「翁の湯」という外湯(男女別)を発見。一人旅の気楽さでさっそく入ってみる。なかは地元の人が二人だけ。貴重品持っての移動中だったのでロッカーないのはこわいといえばこわいけど、まあ大丈夫だろ。
お湯は熱めで電車旅の凝りと寒さがほぐれて気持ちいいー。
しかしバスタオルとタオルを忘れたせいでハンカチで切り抜ける羽目になる。
西の河原公園に到着。あちこちに湧いているお湯はややぬるめだからか、この時期、足湯している人はいなかったけど、触ったり眺めたりだけでも楽しい。てくてく歩いて奥の露天風呂へ。
男女別で入場料は500円。なかは広々していてかなり開放的。かなり混んでいたけれど、阿鼻叫喚というかんじではなく、お湯の温度も場所によって違うので、泳ぎながら(←やめなさい)自分にちょうどいい場所を見つけられるかんじ。
タオルが売っていたが、金が惜しいのでここもハンカチで切り抜ける。
片岡鶴太郎美術館はスルーして、西の河原公園通りを歩き、草津の中心、湯畑へ。通りの途中には「蔵」という草津温泉ガラスの店があり、エメラルドグリーンの色合いが特徴なのだとか。『草津逃避行』にも出てたな。
小さいペーパーウェイトとあまり草津と関係なさそうな指輪を購入。お皿は高いのでガマンした。
ただで配っている温泉まんじゅうを食べ歩きしながら、付近のお土産屋をのぞき、ライトアップされた湯畑に到着。
湯畑は自噴湧出量日本一を誇る湯の畑なんだそうで、足湯なんかも楽しめる。とはいえ、チェックイン時間が迫っているというか、実は過ぎているので、急いで宿へ。
今夜の宿は日本初のペンションだという「綿貫ペンション」。
別に日本初にこだわったわけじゃなく、一週間前にじゃらんネットで検索したら、この綿貫ペンションと、ほぼ同価格の素泊まり民宿と、ペットと泊まれるというウリの高い宿が出てきたので、消去法で選んだだけなんだが、一泊二食つきで9500円は優秀ではないかと思う。
宿までの道は、西の河原から歩いてきたうえに暗くて迷ってやや疲れぎみ。実際は湯畑まで10分もかからないらしい。
三連休、夫が友達とゲームするとかで遊んでくれないらしいので、一泊二日で草津に一人旅をすることにした。二日目は軽井沢に出る予定。
上野発12時の草津5号でまったり出発。高崎かどっかで水上行きと万座行きがとわかれるらしい。トラベルミステリーみたいだね。
指定席は全席埋まったらしいけど、自由席は8割程度で、相席にもならずにシートを確保。運賃は4650円。
駅弁「鮭いくら弁当」(1200円)を食べ、カキピーをつまみつつ、クリスティ『鳩のなかの猫』を読む。
これで『カーテン』をのぞいて(←悲しいので読みたくないのだ)ポワロとマープル、トミーとタペンスのシリーズは全巻読破。ちょっとうれしい。
次はノン・シリーズに入ろう。
しかしせっかく草津に合わせて西村京太郎の『草津逃避行』を買ったのに、第一章を読んだだけで家に忘れたよ。
バッグのなかにはもう一冊『存在の耐えられない軽さ』が入ってるんだが、耐えられない軽さだけにこの本、なぜか、買っても読む前に落としたりなくしたりして、今回3回目の購入といういわくつき。内容については、映画で筋知ってるから旅気分をわずらわされる心配はないだろうけど。
草津の紅葉はもう終わっているみたいだけど、車窓からは赤い紅葉もちらほら。山とか見えるとホッとするね。
長野原草津口でおりて、バスで草津温泉に移動。満員とかで臨時バス。車内では草津なんちゃら節のテープを聞かされ、山道を走ること30分ほどで草津温泉に到着。
休日の午後からぶらりと柴又帝釈天へ。
浅草橋から京成高砂に出て金町線に乗るのだけれど、この金町線が20分に1本らしく、これをつかまえられるかどうかで、かかる時間がずいぶん変わるみたい。
着いたときは3時近く。写真は帝釈天前の参道。今日は雨がシトシト。でも我が家は「さっき天気予報で曇りといっていたからこれは曇りだ。雨ではない」というわけで傘はささず。
参道には、下町ならではのお蕎麦屋や団子屋がいっぱい。
まずはお昼をということで、手打ち蕎麦の『やぶ忠』へ入る。
有名な鰻や『川千家』(寅さんでさくらが見合いしたらしい)の目の前。
鰻もよかったんだけど、前日、スロットで2万8000円負けたから…。
天ぷら蕎麦(1100円)を注文。まあ観光名所だから割高だけれど、蕎麦はいかにも手打ちで、天ぷらも揚げたてが2本ものっていて、大変おいしい。汁も甘すぎないかんじが私は好み。
それにしても和む。何たって、食べてるあいだじゅう、店内に流れる美空ひばり。背後の席からは「昔、幸せの黄色いハンカチっていうのがあってさ、刑務所から出てきて、恋人の家の前に黄色いハンカチがついていればOKの合図なわけよ。それに渥美清がちょっと出てたんだよね」「へええ」なんて会話が聞こえてくる。どうでもいいけど、店内には亀田興毅が来たときの写真もあった。
店を出て、草団子とせんべいを食べながら帝釈天へ。草団子のあんこ、どっさりすぎ。それにしても、何だか脱力して、一歩踏み出すごとに力が抜けていく気がするのはなぜ。
境内は、休日だからかそこそこの賑わい。
ところで神社に行くたびに、入り口のありがたい煙のようなものをお腹にかけているんだが、あれってダイエット効果とかあるのか。
帝釈天から山本亭を通って、寅さん記念館へ。山本亭はアメリカかなんかで日本の庭園第3位に選ばれたらしいけど、今日は時間がないのでスルー。まあしょせん3位だし(ひどい)
しかし寅さん記念館、意外と遠い。
そして道のところどころにある標識のちょっと右に入ってまっすぐみたいな矢印、何とかしてほしい。
右なのか左なのかはっきりしてよ。
でも、この何だかほんわかして、生きていればそれでいいやみたいな町で老後とか楽しいかもしれない。
入り口はこんなかんじ。看板を取りつけている寅さんと落ちた草履。
トランクと帽子のベンチ。
寅さん記念館は当たり前のことながら『男はつらいよ』シリーズの創作秘話や撮影セット、各シリーズのまとめや寅さんの名言、歴代マドンナの写真なんかが飾ってある。
自慢ではないが、一度も寅さんをみたことがなく「結構毛だらけ猫灰だらけ」が寅さんだということも初めて知ったのだけれど、十分に楽しめました。下町を復元したミニチュアもかわいい。
しかし30分くらいで十分かと思いきやクイズ好きの夫が「ここで知識を吸収するのだ」とか何とか言って1時間近く、ビデオの前から離れず。おかげで寅さんQ&Aコーナーでは合格してたけど、何だかムリヤリだなあ。
寅さん記念館を出て、一応見ておくかと、すっかり暗くなった「矢切の渡し」へ。伊藤左千夫の『野菊の墓』と細川たかしの演歌(調べたらちあきなおみが最初らしいけど)で有名なのかな。
しかし、営業を終えて暗くなった「矢切の渡し」はけっこう怖い。
時代劇の殺人現場みたいだったよ。
下町の店じまいは早い。寒くなってきたので、てくてくと柴又駅へ。途中「ハイカラ横丁」で大量の梅ミンツ(←好物)とリリアンとサクマドロップを購入。
駅前で地元のヤンキーを押しのけて一応撮影したけど、
暗くて寅さんの像がこわすぎる。
帰りはタイミングよく京成特急で上野に出て、上野から歩いて帰宅。
11月3日は結婚記念日だったので、フレンチなど食べに行ってきました。
去年と同じ、地元の『カフェ ローズマリー』の3600円のディナーコースで間に合わせようかと思ったら、月曜はお休み。
しかたがないので、近場で似たようなお値段のお店をネットで検索して、四谷にある「メゾン カシュカシュ」に決定。
ちなみに『カフェ ローズマリー』は予算の関係か、肉系は普通だけれど、前菜のジュレ系(?)と岩手産の岩牡蠣がおいしい。岩牡蠣はかかっているソースも大変おいしかった。
「メゾン カシュカシュ」のカシュカシュは「かくれんぼ」という意味のフランス語で、広尾にある「アラジン」のリーズナブルな2号店なんだとか。
四谷三丁目駅から徒歩7分。四谷からも10分くらいらしい。新宿通りを歩いて、四谷二丁目の信号を右折して、住宅街を歩いた下り坂の途中にあるので「あらまあ、ほんとうにかくれんぼしているようなお店!」ということらしい。ひねくれた言い方ですみません。
店内は、かなりきちんとしていて、お値段のわりにビストロ風でないのがうれしい。
お客さんは合計3組で、静かにお食事。
3年目は革婚式ということで、革製品を贈りあうもんらしい。
夫に靴とベルトを与え、自分は財布をもらったりする。
前菜とメインとデザートがついて、3900円のディナーコースを注文。
食前酒のキール(800円)。
次に、オリーブのマリネが登場。
続いて、パンとポークリエット(蒸し煮にした豚肉のペースト)。
前菜は、カンパチのおいしいのが入ったとすすめられて、それに決定。
カンパチもおいしいけれど、柚子の酸味がきいていて、野菜がおいしい!
アスパラとかおいしくてやばい。
夫は田舎風テリーヌ 自家製ピクルス添え(Terrine de campagne)を頼んでいた。
うちはほとんど飲まないので、ハウスワインの赤ワイン(800円)。ボルドーとブルゴーニュがあるらしく、ブルゴーニュのほうが軽いときいて、じゃあそっちにする。
メインは、牛ホホ肉とキノコのポトフ(Pot-au-feu de joue de bœuf et lègumes,champignons)を注文。これも、牛ホホ肉がとろとろで、キノコのいい味が出ていて、とても優しい味。
でも変にアットホームじゃなくて、きっちりフレンチですーといっているかんじで、少なくとも私は、家ではこんな味のポトフは作れないな。
夫は子鹿のステーキ 黒胡椒ソース (Chevreuil poêlé sauce poivrade)(+800円)を頼んでいた。
デザートは、さつま芋のクレームブリュレとチョコレートアイス(Crème brulée à la patate douce et glace au chocolat)。夫は本日のオススメ、モンブランを頼んでいた。
これに、青森からおいしいリンゴが入ったので…とすすめられたアップルティー。
本当は、自分以外のお皿も撮りたかったけれど、去年の結婚記念日、肉だかなんかを味見しようとして、シャンパングラスを落として割ってケンカしたので、今年は自粛。まあ今年も味見はしたし、ものすごいおいしかったけれど。
二人でしめて12000円。お酒が少なかったのもあるけれど、予算が予算なのに、どのお皿もきっちり作ってあって感動。雰囲気もよくて素晴らしい。
ここのウリはハーフポーションのフォワグラのリゾット(Demi rizotto de foie-gras)らしいので、またきて今度は、これを食べよう。
たった2杯しか飲んでいないのに、丸の内線で乗り物酔いしながら帰宅。
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旅行&休日日帰りの話をメインに本と食べ物の話がちょこちょこ出ると思います。
旅の下調べに使えるブログを目指したいです。